はねバド!(9)
女性主人公でこんなアツいマンガ他にあるかな...
はねバド!(9)/濱田浩輔
羽咲綾乃はバドミントンの天才。天才ならではの苦悩を持つ綾乃だったが、仲間や敵、自分との真剣な「対話」を通じて成長していく。
最新9巻では神奈川県予選準々決勝。綾乃たち北小町高校は前年度優勝校の横浜翔英高校との最終S3が決着。勝つのは泉か、それとも橋詰か。そして綾乃はライバルである薫子のおかげで自分を知ることができ、目標も堅固なものとなる。
本巻では、俺は橋詰の苦悩がすごくわかるなあ。
橋詰は才能があって(綾乃とかなぎさほどじゃないけど)初めから上手く、最高レベルの特待生として名門横浜翔英に入った。その結果、どこか慢心したようなところがあり、練習でもこっそり本気を出していなかった。
だから今回の試合で格下であるはずの泉が追い上げてきたときに、自分のサボりが頭をよぎり、メンタルが崩れる。
努力していない者はいざ窮地に立たされたとき精神的に頼るものがなく、逆に自分の甘えを思い出して悲観的になってしまうことがある。
勉強もスポーツもその他もろもろについてもそういう根本は同じだと思っていて、努力は精神的支柱としても必要かなと(橋詰の場合、自分より強い人がいないチーム環境のせいというのもあるけど)。
でもこんな人ばっかりじゃないのかな~、この世の中って。誰もが自分はまだやれるって思うけど、行動には移さず、見えない勝負に負けている。変われるのは一握りの人間だ。
人生まで考えさせられるいいマンガ。